AppleサプライヤーでiPhoneの組み立てなどを担う台湾Foxconnは、インドの新たな生産施設に7億ドル(約951億円)の投資を行う予定であることが明らかになりました。サプライチェーンの脱中国化の動きにさらに拍車をかける動きとみられています。
Foxconnがインドで行った単独投資で最大規模
Foxconnの新たな生産施設は、インド南部・カルナータカ州の州都ベンガルールの空港近くの300エーカー(東京ドーム約26個分)の土地に建設予定である、と情報筋は述べています。
Foxconnは新工場でApple製端末の組み立ても行う可能性もありますが、電気自動車事業のための部品生産も行うかもしれない、と伝えられています。
今回の投資は、Foxconnがインドでこれまで行った単独投資の中でも最大規模のもので、中国が世界最大の家電製品生産国としての地位を失う危険性があることを示している、とBloombergはコメントしています。
新工場は10万人の雇用を創出
今回明らかになったインドの新しい生産拠点は、約10万人の雇用創出につながると予想されています。「iPhoneの街」とも呼ばれる中国の鄭州市の広大なiPhone組み立て工場では現在約20万人が雇用されていますが、生産のピーク時にはさらにその数が増えることで知られています。
Appleは過去19カ月間で約10万人の雇用を生み出したと先日伝えられたばかりですが、Foxconnの決定は、サプライヤーが予想よりもはるかに早く中国からの生産移管を進めている可能性を示唆しています。
FoxconnやPegatronなどのAppleサプライヤーは、すでに昨年から最新iPhoneモデルの生産もインドで行っています。
インフラの不整備や部品の歩留まり率の低さなど、インド特有の課題もありますが、インドへの生産移管の流れは今後も止まることはないと推測されます。
Source:Bloomberg
(lexi)
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