Appleはサプライチェーンの脱中国化に向けて動き出しており、インドが次の生産拠点の最有力候補とされています。しかしながら、iPhone生産はインドでより本格的に行われる見通しであるものの、iPadやMacBookの生産はAppleの次の2〜3年の間はロードマップにはないと伝えられています。
脱中国化の動きはゆっくりと
Appleの内部事情に詳しいBloombergのマーク・ガーマン氏は5日付けの記事で、Appleは脱中国化の動きを当局から報復を受けないようゆっくりと進めている、と報じています。iPhoneとアクセサリーの生産拠点としてインド、AirPodsの生産とMacの組み立てにベトナム、一部のMac生産にマレーシア、一部のより単純な製品にアイルランド、というのがAppleの新たなサプライチェーンの鳥瞰図であるとのことです。
Appleはサプライチェーンの弱点に取り組むための特別なグループ、通称「虎チーム」を結成し、各国のサプライヤー工場で設備のメンテナンススケジュールの評価や部品のバックアップサプライヤー探しに奔走しているそうです。
まずはインド製iPhoneのProモデルを優先か
インドはiPadやMacBookのサプライヤーを誘致しようと躍起になっているものの、Appleの今後2〜3年のロードマップには、タブレットやPCのインド製造はない、と地元メディアBusiness Todayが伝えています。
Appleがインドを本気で次の生産拠点と考えているのなら、iPadやMacBookといったサブカテゴリの製品よりも、まずはiPhoneのProモデルの生産を優先するだろうとのことです。
Appleは2023年にインドでのiPhone生産台数を1,000万台にまで増やし、2024年には1,500万台以上を見据えているそうです。
Source:Business Today, Bloomberg via DigiTimes Asia
Photo:Apple
(lexi)
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